【小説家に会いたい】旧佐藤医院「みんなの書斎」コンセプト

みんなの書斎を作った理由

の続き、というか一歩進めた記事になります。

コミュニティスペース旧佐藤医院を利用した、「みんなの書斎」コンセプトです。

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みんなの書斎 大筋

具体的に、誰かと一緒に創作に打ち込める場について考えてみました。

誰かと一緒にとは言っても、共作ということはあまり考えていません(それが楽しそうならそれも良いですが、少なくとも共作を強いる環境ではないのです)。

孤独な創作活動という時間を共有する、という感覚が僕の理想です。

それぞれ自分の世界に浸る。特に小説を書くということは本当にどこまでも個人的な行為だと思うので、そこのところは侵害したくない。

ただ、ふと現実に立ち戻ると同じように創作と戦っている人がそばにいる環境。少し勇気づけられたり、もうちょっと頑張ろうかな、という気になれるような環境が作りたい。

「みんなの書斎」から外に出るともうすっかり夕暮れで、時間を超えたような浮遊感を味わえたり。

創作に打ち込んだあとは食事などしながらお互い個人的な話をしても良いでしょう。

そういう場所を自分のまちに作りたいと考えています。

自分が正しいと信じたい心と創造力のスイッチ

大前提として、僕がこれだけは尊重したいという人の心理があります。

それは

「自分が正しい」と信じたい

という気持ちです。

もしかしたらこれは、僕が個人的に強く思っているだけで全然普遍的な心理ではないのかもしれません。また、こうして文字にしてしまうと否定したくなる心理かも。

しかし僕は、「みんな、自分が正しいと思いたい」のだと考えています。

特に創作に関わる人は、きっとみんな「自分の正しさ」をコンパスに生きている傾向が強いのだと思います。自分が信じる「正しさ」や「完全さ」=「美」を求めて手を動かすのが創作者だと思うからです。

そういう人は、誰かに教えられたい、とか創作上のアドバイスが欲しいなんて実は思っていないんじゃないだろうか。

客観的なアドバイスはありがたい、自分でも薄々気付いていた欠点を指摘されることも、絶対に役に立つ。だけど、それが頭では分かっていても、心はざわついてしまう。正しさを押し付けられるのは我慢ならない。

この考えの上で、僕が「みんなの書斎」で作りたい環境は、教えあったり、評価し合ったりする場というよりも、お互いの創造力のスイッチを押しあえるような場です。

誰かを正すことで優位を作ることはやめよう

この「自分の正しさを信じたい」という心理について、しつこいかもしれませんがもう少し付け加えさせてください。ここは大事なところだと思うのです。

この気持ちは、ときに別の形になって表に現れるものだと思います。

それは、「誰かを正す」という行動によってです。

こうした方が良い、こうしなきゃダメだ、この方が良いんじゃない?というアドバイスは結局のところすべてソースが自分なのではないでしょうか。

相手を正すという行為はたとえ善意を起点にしていたとしても、結果的に正しかったとしても、底にあるのは自分が正しいことの確認作業だと思うのです。

もちろん、程度問題だし、いつもそうとは限らないでしょう。三日寝てない人が傍にいたら、「寝たほうが良いよ」ってふつう言いますよね。小説を書くという行為に照らしてみると「あ、漢字間違ってるよ」くらい言われてもなんら問題ないですよね。

だから厳密なルールというわけではなくて、場の空気として、アドバイスし合ったり、お互いの創作物に対して評論まがいなことをするような場をするのではなく、ましてや変に褒め合ったりするでもない、創作に関して言えばドライな環境が良いのではないかなと思います。

ここをわざわざ言葉にしようとするのは、以下のように考えるからです。

・創作をする上で他人の正しさを採用するだけじゃ意味がない。

これは創作を行う場としてのデメリット

・微妙な創作歴の差による上下関係(教える教えられるの関係)は血を血で洗う結果になりかねない

これはコミュニティスペースとしてのデメリット

それぞれが創作のレベルを上げられる環境を作りたい。

だったらお互いにアドバイスし合った方が良いだろうと思う方もいるかもしれませんが、それはその「正しさ」を受け入れるための大きな納得がなければ成り立たないと思うので、慎重を要する部分だと思います。

よって基本的にはそういう場所にしようと思っていないということを書いておこうと思います。

「みんなの書斎」コンセプト

前置き長くなってしまったけど、みんなの書斎のコンセプトにうつります。

ここは、あくまで「自分でやる」をアシストできる場にしたい。

先ほど書いたことと矛盾するようですが、アシストし合える場にしたい。

具体的にどうこうというマニュアルがあるわけではありません。旧佐藤医院はコミュニティスペースですから、そういったコミュニケーションは試行錯誤で良いと思っております。

僕はこの場を整えるにあたって、アシスト役を買って出たいと思っております。これはサービスではありませんので有料でどうこうというものでもありません。

少し話がそれますが、僕が書斎づくりを目論んでいるコミュニティースペース「旧佐藤医院」は基本的に無料で使えることができますし、誰でも使えることができます。

※場の維持にかかる費用にするため、会員制を採用しています。年会費3,000円で、例えば毎週この曜日のこの時間にここを使いたい、というような予約にも融通を利かせることができます。

一定の時間がかかる作業がしたいなら、会員の場合、一部のスペースを道具置き場に使っていただくことも可能です。

一回だけ、ほんの一時期だけ利用したいという方は会員になる必要はありません(なってくれたら嬉しいけど)。費用対効果を考えて判断してもらいたいところであります。

僕は旧佐藤医院の運営に携わる身ではありますが、それ以前に会員で、利用者であります。「みんなの書斎作り」なんてことは個人的に、利用者としてやっていることなのです。

よって僕を奴隷のように使って欲しいわけではありません。僕は(ほぼ)常駐の創作者であり、利用者なのです。

誰かが「自分でこれをやる」と決めた上でアシストしてほしいところがあれば、やる。

例えば図書館で資料を借りたいが量が多いので手伝ってほしいとか、今日中にあと2万字書きたいのでサボらないように見張っててほしいとか、息抜きがしたいので話や散歩に付き合ってほしいとか。

アドバイスの場ではないとは言いましたが、杓子定規なものではありません。

何かを決断するときに後押しが必要なこともあるでしょうし、創作未経験の方であれば普通に基本的なアドバイスが必要なこともあるはず(その場合も僕はできるだけ創作法に関する本を勧めると思います)。

このように、あくまで場や僕をアナログな執筆ツールにしてほしいのです。

創作力を加速させる3つの部屋

場を執筆ツールとして活用してもらうにあたって、3つの部屋を考えました。

発想の部屋

何を書こうか、どんなものを書こうか、どんなテーマが良いか、など「発想」を探す場になります。

ネタ探しや、場合によっては下調べのようなことをするとき、また、そもそも小説ってどう書けば……というときにはここにこっそりしまってある本を参照すると良いと思います。

基本的には娯楽室です。オセロとか人生ゲームとかで普通に遊んでも良いですね。

陳列予定書籍↓ 順は適当です。

  • 『書きあぐねている人のための小説入門』 保坂和志
  • 『大人のための文章教室』 清水義範
  • 『詩学・詩論』 アリストテレス ホラーティウス
  • 『小説の技巧』 デイヴィッド・ロッジ 
  • 『千の顔を持つ英雄』(上下)ジョーセフ・キャンベル
  • 『アイデア大全』 読書猿
  • 『知のトップランナー149人の美しいセオリー』リチャード・ドーキンス、 スティーブン・ピンカー
  • 『地球の歴史』(上中下)鎌田浩毅
  • 『現代思想史入門』 船木 亨
  • 『知的複眼思考法』 苅谷 剛彦
  • 『知的トレーニングの技術』 花村 太郎
  • 『論理トレーニング101題』 野矢 茂樹
  • 『現代知識チートマニュアル』 山北 篤
  • 『思考の技法』 ダニエル・C・デネット
  • 『社会学文献事典』 見田 宗介  上野 千鶴子
  • 『取材学』 加藤 秀俊

醸成の部屋(カミングスーン

人目に付きにくい、屋根裏部屋のようなところで、引きこもって考えを熟成させる部屋です。

まだここは物置状態の上、写真を用意していなかったのでカミングスーンです。

メモ帖があり、好き放題書き散らすことができます。もちろん、ここで発想力を高めても良いと思います。

創作意欲が湧きそうな本を少しだけ置いておきます。

  • 日本語の芸ー作家のいる風景ー
  • 売れる作家の全技術
  • 天才たちの日課
  • steal like an artist クリエイティブの授業
  • 創作の掟と極意

・作業の部屋

ネタが見つかり、考えが深まり、やる気が出たら、あとは書くだけです。

比較的人の目につきやすい公開型の書斎で、ガリガリと迷いなく書くスペースです。

作品を見直したり、取材について見直したりするのもここが良いかもしれません。

  • エディターズハンドブック 編集者・ライターのための必修・基礎知識
  • プロになるための文章術 なぜ没なのか
  • その他ランダムに選ばれた書籍

場所が変わると思考を切り替えられる

他にも部屋はあります。別にどこをなんのスペースにしても良いのですが、僕は個人的にこういう風に区分けして、作業ごとに場所を変えて執筆活動をしようと思います。

なぜなら、場所が変わると思考が変わるからです。

いちいち分けて作業しないよ、そういうのはときが来たらいっぺんに繋がるもんだとか、書きはじめなきゃ発想も膨らまないという方もいるでしょう。

創作法を押し付けたいのではなく、こういう使い方ができるよというご紹介です。普段机にかじりついて作業をする方でも、場所を変えてみれば気持ちがリフレッシュできて、いつもより捗ったみたいなことがあるかもしれない。

また、多少人目がある場所であれば集中力が維持できるかもしれない。そんなことを考えました。

文芸の道を志す人が、100%以上の実力を発揮できる場所になりますように!

作業に必要な本とは別に、図書館のようにしたいなとも考えています。創作に関する本だけでなく、小説を楽しむための本を集めた場所も作りたいし、僕の好きな小説を置く私設図書館的な場所も確保中。

こちらもよろしければどうぞ↓

隠れ家的なカフェで本を読むか、図書館的な隠れ家で本を読むか

【小説家に会いたい】みんなの書斎コンセプト(完)

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