her/世界でひとつの彼女 ~AIって僕らにとってなんだっけ~

huluでよく映画を見ます。

僕のうちから最寄りのTSUTAYAまでは車で40分くらいかかるから、こういう動画配信サービスめちゃくちゃ助かります。

車で20分のところにサンホームっていう「聞いたことないw」ってよく言われるレンタルショップがあるんだけど、確か旧作でも1本200円くらいしたはずだし、滅多に使いません。

そんでどちらも損してる感じがすごいのでhulu使うことにして、何だかんだ毎日海外ドラマか映画か見てるんですけど、最近は『her/世界でひとつの彼女』を見ました。AI(人工知能)のOSと恋に落ちるって話です。

映画のレビューが目的ではないので、ネタバレ的な要素はないと思います。

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リアルな近未来の好いた惚れた

別に誰も気にならないと思うけど、なんで『her/世界でひとつの彼女』を見たかっていうと、最近こういうのに興味あるんでしょう僕は。

車の自動運転システムと人間の行方。「自分で運転する」ということが非合理的になる日

【空想科学少年】僕らはロボット目指して頑張ってる。鉄のハートが欲しいと思ってる。

って記事のタイトルを見ると、この映画に興味を持った流れみたいなのがわかってもらえると思います。

このブログには「文明と文化」ってカテゴリーもあって、このまま文明が進むこと、文化的なものの役割、そのバランス、人間の創造力、みたいな感じで展開していって今に至るんだけど、最近は特に僕らが文明を支配しているのか、文明が僕らを支配しているのかがわからなくなってきているようで、僕は別にそれがゆゆしき事態だって思ってる訳では多分なくて、単純に考えると面白いって気持ちでそういう記事を書いてるんだと思う。

SFの世界が目の前に迫りつつあるって感じをもっと実感したくて、こういう映画も見ちゃうんだと思う。

僕らはロボットに人間性を持ってほしいと思ってるし、人間はロボットになりたいと思ってる。

結局僕らはないものねだりで、いつまでもどうしようもないままで、遠い未来も飽かずに好いたの惚れたの傷ついたのってやってるんだろう、ってことを確認せずにはいられない。

『her/世界でひとつの彼女』はだから、そんな僕らの近未来のお話しとしてとてもリアルで、もう今、世界のどこかであってもおかしくない物語を見せてくれる感じでその点は面白かったです。

『her/世界でひとつの彼女』は吹き替え版で見た

映画は集中して見るときと、BGMとして見るときがあって、今回はちょうどその中間みたいな気分でした。

BGMとして見るなら英語のままでも全然問題ないけど、作業しながらでも一応ストーリーは知りたいなというときは吹き替え版で見る。

結果、吹き替え版で見て正解だったなって思います。

AI(人工知能)であるサマンサの声が林原めぐみさんで、数々の惚れてまうヒロイン(綾波レイが筆頭か)を演じてこられた方だから、今回の役にはぴったりだったのでしょう。

肉体のない人工知能だけど、主人公にぴったり寄り添って軽快で小粋なトークを繰り広げるサマンサに惚れてまうのが全然わかる。いやこれならそこらの生身の人よりAIと付き合う方が全然楽しいでしょ!って思っちゃう。

でもサマンサが段々複雑な心を獲得していってしまって、段々普通の女っぽくなっていきます。取り乱したりしちゃうし、口論みたいにもなる。

このとき、「AIの理想の形って人間なの?違うよね?」って思って、ここからはなんかただの遠距離恋愛の話みたいだなーって思って見てました。トータルで面白かったけどね。

AIの理想の形は人間なのか?人間の理想がAIなのか。

作中、サマンサ本人が言ってたセリフでこんなのがあります。

肉体がないからこその進化があるのよ。物理的限界を越えてどこでも行きたいところへ同時に行ける。時空から解放されているけど、肉体があったらそうはいかないでしょう?死ぬのは避けられない訳だから

ほんとその通りで、僕らにとって肉体って邪魔くさくて仕方ありません。

肉体があるからこそできないことがたくさんありすぎて、早くそういうのから解放されたいと思ってる。

「いや思ってない思ってない」って人もたくさんいると思うけど、肉体が足を引っ張ってるって感じる瞬間はあるでしょう誰にでも。

この点、サマンサは僕らより強い開放感を持っていて、人間より優れている訳ですが、これを聞いた主人公たちは釈然としない表情をします。おそらく多くの人間が同じリアクションをするでしょう。

改めて、AIの理想の形は人間なのだろうか?って考える。

アトムしかり、ドラえもんしかり、ベイマックスしかり、優秀なロボットは人間の心を理解している。だからつまり、心の底では優秀な人間がロボットなのではなく、優秀なロボットは人間なのだと僕らは考えてる。

結局、人間は自分たちが好きなんだろう

結局、僕らは自分たちがすごく好きなんだろう。

これは映画の感想ってわけではなくて、映画を見ながらただ考えたこと。僕らってナルシストだよなって。

なんだかんだ僕らは、好いたの惚れたの傷ついたの、わたしって最低よねとか、僕は一人でどうしたらいいんだ、とか言ってる自分たちが好きで、自分たちはこれで良いって思ってるんだろう。

そしてそんな自分たちの愛すべき未熟を理解してくれる存在が欲しくてほしくて溜まらない。

生身の人間がいないなら、AIでもなんでも良い。

僕らのナルシズムを満たしてくれる存在がいればそれでちゃっかり幸せになってしまったりする馬鹿々々しい人間の、どこまでもどうしようもない感じが『har/世界でひとつの彼女』で見られた(褒めてる)。

なんか、こういう作品もっと見たくなってきたな。

her/世界でひとつの彼女 ~AIって僕らにとってなんだっけ~(完)

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