【空想科学少年】僕らはロボット目指して頑張ってる。鉄のハートが欲しいと思ってる。

僕らは楽をしたい生き物だから、あらゆるしんどいことから逃れたいと思っています。

怒ったり、憎んだり、恨んだり、傷ついたり、我慢したり、恥ずかしいと思ったり、取り乱したり、プレッシャーを感じたり、馬鹿にされたりするのが嫌で嫌でしょうがない。

現代に生きる僕らはロボットになることに憧れているのではないでしょうか。

精神的にも、機能的にも。

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ポルノグラフィティ『空想科学少年』

この歌聴いたことありますか。

『空想科学少年』

前回の、「割り切り癖」が「創造力」を阻むとして、そう言われたときどう思うか

という記事を書いてるうちにああポルノにこういう歌あったなって思い出しました。

僕が小学生だったか中学生だったかのときに聴いた曲だと思う。

1番の歌詞を載せておきます。

ラララ僕が大人になる頃には

さらに科学は理想の世界を創る

ララ呼吸をしない犬はもういるから

僕自身もまもなくロボットになれる

ハートも鉄になるのさ

傷ついたら取り換えよう

あの子のことも忘れれる

utopia 感情なんてもういらないよ

大嫌いさ nothing nothing

曖昧に濁した答えも優しさなのかな

utopia 丈夫な心が欲しい痛いのはもう嫌なんだ

扉を開けてください穏やかな明日へ

純情をぶつけた見返りがMonkey Dance!

僕らは優秀になりたがっている、人間としてではなくロボットとして

まさに僕らは辛いのが嫌で嫌で、ロボットになりたがってると思う。

鉄のハートが欲しいと思ってる。

「痛いのはもう嫌」だからです。

何事にも挫けず目的を遂行できる人になりたい

人の役に立って価値のある人物だと思われたい

ちょっとした体調の変化とか気分によって簡単に動かなくなる体をどうにかしたい

正解を知りたい、正論を吐きたい

こういう風に思うことは誰にでもあると思うけど、「認められたい」「褒められたい」「モテたい」って気持ちがやはり出てしまう僕らは鉄のハートなんて得られる訳もなく、ガラスのハートどころかもっともやもやして掴みどころのない、霧みたいな心を持て余してる。

だから、『空想科学少年』では逆説的に「手放したくない心の話し」をしている。

「痛いのはもう嫌」だと思う気持ちそのものがもう既に人間的で、持て余した感情をどうしようかっていう歌だから。

「割り切ってしまいたい」と考え続けるけどそれが全然上手にできない人間らしさを感じる歌です。

合理的に生きること、要領よく生きること

世のなかには正解が溢れています。

こうすべき、こう考えるべき、こう振る舞うべき、こう感じるべき、人間として。

なにが正しいかはともかく何が間違っているかはニュースを見ればわかるようになってるし、検索すればあらゆる悩みは解決できて、ハウツーやコツと言ったものはすぐ拡散されて、商品のレビューは増えていき、人々はどんどんスマートに、素早く目的を達成できるようになりました。

合理的に生きること、要領よく生きることこそが現代人に最も求められる部分なのではないかと思います。僕のように要領の悪い人間であれば特にそう感じるはず。

もしかしたらこういう話題を始めると行き過ぎた科学に疑問を抱く人や、昔は素朴で不便だったけど今より人と人の距離が近くて幸せでしたみたいな懐古主義に浸る人もいるかもしれません。

もっと人間らしく生きよう、もっと素朴に生きよう。

しかし、僕は科学技術が発展していくことには大賛成です。

新しい技術はワクワクするし、不便なものにはイライラする。

医療技術はもっと発展して、病気の恐怖とか苦痛からは解放されたいと思ってる。

車の運転は早くロボットにまるっと任せられるようになったら絶対に事故は減るし良いと思ってる。

宇宙のもっと広い領域のことがわかるようになったら面白いと思うし、エネルギー問題も早く解決してくれればそれこそ家庭の生活水準だけでなく科学力そのものが底上げされると思う。

人間性が失われるのは科学が発展するからではありません。

科学は人間の欲求が生み出した結果であり、人間性の結晶です。

問題はやはり、何度かこのブログでは書いているけど、「正しさ」と「好ましさ」をはき違えるところにあると僕は思う。

合理的なものが正しい訳ではなく、正しいものが好ましい訳でもない

僕ら人間は基本的に「心」を手放すことはできません。

心は不安定であるが故に安定を好み、安定を好むが故に絶対的な正しさを求めている。

こうすべき、こう考えるべき、こう振る舞うべき。

人気のスポットが知りたくて、流行の商品が知りたくて、一番間違えのない方法をいつも探してる。人として、現代人として、日本人として、男として、女として、その他色々な側面で。

誰かに命令されたくて、誰かに従いたいと思ってる。ロボットになりたいと思ってる。

確かに、心がなければうまくいくことっていっぱいあると思います。ただし、人は心を持つが故に、正しいものをいつも好ましく思うとは限らないです。

正しさはいくつもあることを知っていて、自分の好ましさを貫けることこそが心の安定を生むことも知っているのに、合理性や要領を好むハイスピード社会ではそれがとても難しい。

『空想科学少年』を改めて聴いてみてほしいのですが、この歌はロボットになりたいと言っている訳ではありません。

「好き」が貫けないのなら心なんかない方がマシだと言っているのです。

【空想科学少年】僕らはロボット目指して頑張ってる。鉄のハートが欲しいと思ってる。(完)

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