女性を意識する上で忘れたくない選択の幅/店内はくまなく歩きましょう

彼女はなぜ「それ」を選ぶのか?

この本は大きなヒントになりましたが、絶対おすすめという訳でもありません。

英語話者っぽい言い回しでピンと来ないところも多いですし、ここで言う一般的な女性と、日本人女性とを比べると、どこが違うって訳でもないけど違うよなという感じです。そのまま全て参考にできる訳ではありません。

ただ、ちょっと面白い箇所があったので引用します。

「キレイ好きな日本人」という章の一部です。

日本人にとって、入浴は儀式のようなものだ。
日本の風呂場の床には、普通、真ん中に排水溝がある。

日本の男性も女性も、身体をよく洗ってからバスタブに入り、時間をかけてゆっくる浸かる。

日本では、バスタブは安らぎと瞑想の場所で、男性も女性も温度と湯気を堪能し、その静けさにひたる場所なのだ。

これは新道から生まれた浄化の儀式だ。

西洋の基準からすれば、風呂の温度はやけどするほど高い。

日本人は風呂に取りつかれた同胞を「風呂好き」と呼ぶ。
そして、こうした風呂好きが目指す至福の状態は、ゆでたこと呼ばれる。

つまり「ゆでたたこ」だ。

なんかこれを彷彿とさせます。

♦♦♦

僕が好きなお店の共通点は、別に用事はなくても立ち寄れるところ、でしょうか。

具体的には本屋さんやドラッグストアに用がなくてもよく行きます。

どちらのお店も、特に目指すものがなく時間があれば店内をくまなく歩きます。

一昔前で言えば、女性の買い物は時間がかかり、男性はそれに付き合わされるという構図が一般的だったと思います。

男性は目当てのものの買い物を済ませてサッと帰るイメージ。用もないのにプラプラというのが苦手なところがある。現代の若い男性を見ていると必ずしもそうとは言えないと思いますが、これは世代差でしょうか。

ウィンドウショッピング好きの男性が増えたことは世代の差だと考えるのは少し物足りません。お店側の変化もあるだろうし、景気の面からも考えられると思います。

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お店側の変化かと思われること

『彼女はなぜ「それ」を選ぶのか?』では、ドラッグストアに関する考察で一章さかれています。

女性を意識したデザインやマーケティングに力を入れている業種の一つだと言うことです。

僕がドラッグストアで暇つぶしをする理由の一つは、色々なものが売っているからです。

大きなドラッグストアにはドラッグとは呼べないものまで数多く取り揃えられています。食べ物や飲み物、シャンプーやコンディショナー、文房具や雑誌、化粧品やキッチンやトイレで使うものまで実に様々な品ぞろえです。

よく考えれば、どのお店も隔たりなく色々なものを売るのは当たり前のようになっていると思います。これがお店側の変化でしょうか。

一通り必要なものを揃えるのに、わざわざお店を変えなくてはならないということはあまりありません。

それぞれ基本的なものは売っていて、その中で特に秀でた分野があるという感じです。

では用もないのにプラプラ歩く上で、つまり、何はなくとも行きたくなるとか、暇つぶしに時間を使っても良いと思われる場所として重要になるものはなんでしょうか。それが、例えば清潔感に代表される女性を意識したデザインなのだと思います。

そしてウィンドウショッピングなんてしないと思われがちな男性も、意外にその多くがワンフロアに色々なものが揃っていることの楽しさ(陳列法も工夫されてたりして)や居心地の良さ(休めるところもあったりして)を知ったのでしょう。

景気の問題で変わったこと

余計なものを買うお金がないという景気の問題もあると思います。
買い物は好きだけど基本的にお金が余っている訳ではないから、そもそも買う気でお店に行かないという方も多いのではないでしょうか。

経験として、散財する一番の原因は衝動買いです。例えば服を一着買うにも、買う前に一呼吸置いて、他のお店も見て回り、だんだん疲れてきて、同じような服ばっかりだなー、お腹減ったなーと思う頃には、僕は最初に欲しかったものがあまり欲しくなくなっています。どうしても必要って訳じゃないしな、試着も面倒だし、新しい服買っても誰が見てる訳でもないし、って。

僕はもともとあまり服にお金をかける方ではありませんが、無駄遣いはしないでおこうと考えながらもお店を見て回るのは好きという方は男女問わず多いのではないでしょうか。

都会のショッピングモールなどはそれこそ清潔で洗練されていて、歩いているだけで楽しくなります。優雅にウィンドウショッピングするための服が欲しいくらいです。

僕の場合、新しい流行の服や季節感のある服が目白押しだったり、そういうものに身を包んでいる人たちを見ているとああ、自分はなんてみすぼらしいんだ、これ去年買った服だし、とか思います。
同時に、まあ何着てても一緒だよなって気持ちにもなります。

だからこそ、用もないのにプラプラ歩くところは、本屋さんかドラッグストアになる訳です。

いずれも店内は確かに清潔で、洗練されていますから、居心地が良いのです。

色んな人がいるんだなーって分かる面白さ

この二つのお店を好む理由は、品揃えが圧巻なこともそうですが、店内をくまなく歩くことで色々な人がいるって実感できるという部分もあります。

ドラッグストアには当然そこで売っているべきものから、こんなのまで売ってるんだと思わせるものがあります。

普通、人は自分が必要としているものだけしか目に入りません。目に入っていても、自分に関係がないと思うと脳内で削除してしまうのです。

目薬が必要なら目薬が見つかる。だけどかかとの荒れ対策のクリームとか角質を削るヤツなんかは目に入らないのです。

これは僕が目の疲れやドライアイには悩んでいて、かかとの荒れには悩んだことがないからです。

よくよく見てみると、自分には無縁のものが当たり前に売っていたりして、売っているからには当然ニーズがあるということですから、それが小さな驚きになったりします。

ドラッグストアに行くと、目には入っているのに存在しないと思っているモノがいかに多いかが分かります。

本屋さんも同じです。自分に興味のない分野でも、○○の基本とか○○をはじめる人のための~という本はたくさんあることに気付きます。自分が今まで一度も知ろうとしなかったことを、本を買ってまで勉強する人がいるのです。そしてそんな本を書いている人がいるのです。

きっと、僕が買わない本を買う人やかかとの荒れに悩んでいる人は、僕とまったく違う世界が見えているんだろうなと思うと、そんな多様な人を全てのみ込むお店というのはすごいところです。

清潔・安全そして選べること

さて、ここまでほぼ全文余談という感じですが、例えば町(の空気や雰囲気など)をデザインする上で、または仕事を作る上で、「清潔であること」、「安全であること」は大事ということは応用して考えられます。

そして他の要素としては「選べること」も大切だと『彼女はなぜ「それ」を選ぶのか?』には書いてあります。(他にも色々書いてありますが)
ドラッグストアに色々売ってるっていうのも当てはまりますし、LOFTとかHANDSとかの、え、シャンプーってこんなにあるの?とか、文房具充実してるなーっていう嬉しさもあてはまるでしょう。

本書の趣旨とは違うかもしれませんが、確かに、例え雑多に見えたとしても多様な人生や好みを呑み込める奥行は、これからの時代、どこでも必要なのではないでしょうか。

「ここはこういう町だ」というのは良いのですが、多くの人が特に用もなく立ち寄れる場所を目指すのであれば、特化する部分はあっても、用事だけこなすような場所(働くだけ、住むだけ、遊ぶだけ)にならないような工夫が必要です。いるだけで楽しいというようなデザインが必要です。

色々な人に来て欲しいのであれば、基準は女性に合わせるべき、成長する分野は女性目線を取り入れているし、女性が心地よい場所は同時に多くの人にとって心地よい場所である。(男性も暇つぶしにウィンドウショッピングをしてしまう程)

そんな人が好んで訪れる場所に必要な最低ラインは、「清潔であること」、「安全であること」、そして「選べること」。

女性を優遇するということではありません。それは男性が居づらい場所になります。女性の基準で考えるということです。

これはどれだけスケールを小さくしても、大きくしても応用できることだと思います。

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