小説を書く理由

自分で考える創作論

「小説とは何か?」を考えるための具体的な25の質問

10問目(10問目だと?25の質問考えたの2か月前だぞ笑)

「小説が世界に必要ではなく、人を救う力もないとして、それでも小説を書く理由は?」の回答です。

どうして僕は小説を書くんだろう?

小説がこの世に必要だと思うからか。僕の小説を読んで喜んでくれる人がいるからか。小説で救われた経験があるからか。

小説が好きなのは分かる。大した理由がなくても特に問題はないと思う。

でも書くとなれば、それなりの理由がありそうな気がする。

僕はどうして小説を書くようになったんだろう。

小説を書く意味があるとしたらなんだったんだろう?

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最初に書いた小説はどうして書いたんだっけ?

最初に書いた小説ってどうして書こうとしたんだっけ。

ちょっと思い出してみます。

最初に小説を書いたのは二十歳の頃でした。

グランドピアノのレプリカ(というか壊れたグランドピアノから弦などを取り除いたもの)の中に隠れてた少女が、そこの寮母のような人の犯罪行為を目の当たりにしてしまうという話です。

この時点でけっこう設定があやふやなことが分かると思う。とにかく、弱い目撃者が、目撃してしまったことを悔い続けると同時に、決定的なものを見たことである種支配的な立場に置かれるという状況を作りたかった。

見ると見られるの関係の不思議さ、視線が持つ力学とでも言うべきものについて考えていた。

どうしてその話書こうとしたんだっけ。

おお、そう言えば今は小説を書こう→どんな話にしようかな、という流れがメインだけど、最初はこういう話を思いついた!小説にしよう、という感じだった。

なるほど、ストーリーを思いついて、そのときに他に特技がなかったんだ。

多分絵を描けるならマンガにしたいとか思ってただろうし、映画にハマってたら映画撮りたいとか思ってたんだと思う。

そのとき僕が持っていたのが文字を書く道具しかなかったんだ。

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小説を書いてるうちに楽しくなった

すごく納得しました。一番近くにあり、一番お金がかからない道具でもって、作りたいものを作ろうとしただけだ。表現したいものを表現する手段が文章くらいしかなかったんだ。

それで、書いているうちに自分が何を書きたいのか、どういう部分に美的なものを感じているのかが分かってきて、書いているうちに、ああこれは言葉じゃなきゃダメなことかもなとか思って、どんどん面白くなっていったんだ。

だから、今も小説を書くことに大きな意味や使命感を感じているわけではないんだろう。

自分にはこれしかない、というのは多分間違ってない。

現状僕が抵抗なく使えるのは言葉しかない。使い慣れた道具でしか料理ができないというだけで、情けない限りだけども、僕が小説を書く理由ってそんな感じ。

じゃあ小説を書き続ける理由ってなんだろう?

確かに小説を書き始めた理由は文章くらいしか扱えるものがなかったという情けないものだったかもしれないけれど、それじゃあ、小説を書き続けている理由ってなんだろう?

それこそ、今ではいくつかの理由が生じているけれど、一番の理由はやっぱり、書けば書くほど書けてないことが見えてしまって、それを埋めなきゃ気持ち悪い、みたいな感じが強いと思う。

構想を練ったって、計画を立てたって、やってみると全然違う。

小説に限らずなんでもそうだと思うけれど、小説を書いてて良かったのはこの、書かなきゃ分からなかったことに触れることができたことだ。

だからまた情けないことを言えば、止めるにやめれなくなってしまったってことになる。

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