いつかの冬、家の近所の交差点で交通事故を体験した。
母が運転していた車の角に右側から来た車が接触しくるくるっと回った(とまれでちゃんと止まらなかった母が悪い)。
旭川に行こうと出かけた晴れた日曜の朝で、僕はおでかけがあまり好きじゃないかったから、事故を起こして、今日はお出かけ中止と宣言されたとき、うきうきして祖母の家に向かった。
祖母の家では当時FF4をプレイするのが常だった。
ブリザド系の魔法が好きだった。
歴代のFFの魔法の中でも、FF4のブリザガが一番好き。ズボボボバって音と、巨大な青いツララが降ってくる映像を鮮明に覚えてる。
朝日にすごく大きなつららができるスポットがあって、それを見る度、ブリザガだ、って思ってた。
この動画の45秒くらい。
ツルツルのアイスバーンになっているお寺の前の道を駆けて、FF4をプレイしに行ったあの日は僕の人生のトップ10に入るくらい美しい日だった。こういう美しさには心の朗らかさが伴ってなきゃならない。
ドンキーコングの氷のダンジョンも好き。すごい青い。ドラクエではヒャド系の魔法が好きだし、ポケモンではれいとうビームが好きだった。
ある吹雪の夕方、家路に着く暗い日、向こう側に若い男性の集団がいて、このままいくと鉢合いそうだと思った僕は脇道にそれて帰った。
次の日、友達に、昨日逃げてたでしょって笑われて、逃げるよ、そりゃ、あんなん怖いもんって言った僕は潔いようで、今思えば、見てたのかよー、なんて当たり前の返答ができないくらいに動揺してたし恥ずかしかった。
だけど不思議と悪い記憶じゃない。後ろで逃走する僕を見てたあの子は、きっと一日思いだし笑いとかできたんだろう。そう思うと悪い記憶じゃないし、嫌な気分でもない。
※ここで冬の思い出をいくつか書き連ねる予定だったけれど恐ろしく眠いので割愛。そのうち書き足す。
冬はあんまり好きじゃないはずなんだけど、嫌いになりきれない。
うつっぽくなっちゃうし、何より寒いし、ウィンタースポーツは好きじゃないし、圧倒的な面倒くささに頭から押さえつけられてるみたいな感じがずっとしてる。
でも嫌いになりきれない。特に、晴れてる日などは全体的に青いから。もう何が好きなのか分からない。色か、温度か、氷という概念か。凍る冬か。
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