観光のためのまちづくりに必要な要素はプランBの存在である

まちづくりを考える

データを見ようと思えばなんとなくではあるけれど自分のブログにどんなキーワードで辿り着いたかが分かるのですが、その中に「観光 まちづくり 必要な要素」というものがありました。

このキーワードを目にしたとき、「あ。これだけは言っておきたい」ということがあったので今日はそんな記事を書きます。

それは目玉となるアミューズメントでもなく、魅力的な特産品でもなく、奇抜な祭りでもなく、日本一の花火でも、インスタ映えするランドスケープでもなく、「プランB」の存在です。

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そこがプランBを立てられる場所なのか

これは僕の個人的な意見ですのであくまで参考に留めていただきたいことです。

また、僕は「北海道の田舎」でまちづくりや地域のことを考えているので、「観光と言っても移動が多くなってしまう北海道」という環境が一番頭にある、という制限があることをご承知おきください。

とは言え、観光に必要なのは間違いなく「そこがプランBを立てられる場所なのか」だと思います。

テレビでも話題になった○○が食べられるレストランに行きたいけど、満席だったり臨時休業だったり、思ったよりお腹いっぱいだったときに別のプランに移行できるか否か。

とても面白いアクティビティが楽しめるそこは子どもがちょっと体調不良を起こしてもまだ他に楽しめる余地はあるのか否か。

予定通りにいかなかったときに、観光旅行のクオリティというか密度を落とすことなく緩やかに予定変更ができる環境があるかどうか。

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ただのプランBではなく、複数のプランBがなければならない

重要なポイントは、ただプランBがあるだけではいけないということです。

ここがダメならあそこ、の、「あそこ」が一択だったら、プランBではなくただの妥協案です。

予定を変更しよう、という状況になったときに、まだ複数の選択肢の中から選べるという状況が必要。プランBではあるけれど、自分で選んだプランBでなければならない。

複数のプランBの存在、それは観光旅行者の「臨機応変な力」に応えるキャパシティです。

観光旅行の醍醐味の一つは「自分たちでプランを立てること」にあると考えます。

プランを立てて、ある程度予定通りに達成できた、予期しないことはあったけど、臨機応変にプランを立て直して旅行が充実した。

その達成の記憶が観光旅行を観光旅行たらしめている。旅行地の魅力だけでは決して成り立たないのが観光ではないでしょうか。

地域全体の連携、他地域との連携が必要?

観光が弱い地域で目玉となる○○を作ったからと言って観光のためのまちづくりにはならない、というのが僕の意見です。

銘々がプランAになりえる何かを作り続け、その総体として、各々が来て下さる方にとってのプランAになったりプランBになったりしながら観光地になっていく。

田舎なんかでは、「それじゃあ地域全体で力を合せてグランドデザインを打ち立てていこう!」「○○の町としてPRしていこう!」という流れになりそうですが、僕はこの流れに興味がありません。なぜすぐに力を合せたくなるのか。

「みんなが一丸となる」って気持ち悪い。
全体が一丸となってとか、構成員の意思統一を図るという感覚が苦手。 まちおこしや何かの運動で、地域住民が一丸となって…みたいなことを聞くと第一印象として、必ずしも素晴らしいとは感じられません。 むしろ気持ち悪いと感じてしまいます。 一丸になっ...

少なくともこの時代、銘々が自分の好きなこと、自分が情熱を傾けられることに注力し、それぞれがファンを持ち、オリジナルの世界観を作り出すことが重要なはずです。

その総体として!結果的に!「面白い地域」が出来上がる。それぞれの世界観に共鳴して、多分野や異業種の人々が緩やかに、何となく繋がっていく。力を合わせるのではなく、呼吸が合っていくのです。

これから観光のためのまちづくりを考えるのであれば、すでに観光地化している地域とは成り立ちを異にしなければならないと思うし、なっていくのではないでしょうか。

 

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