ブログの文章と小説の文章はそりゃ違うと思うけど、何が違うのかはよく分かりませんでした。
こうしてブログも書くし、noteで小説も書いてるんだけど、この両者は違うよなと思いつつ何が違うのか説明できなかった。
でも僕ついさっき、ここが決定的に違うんじゃないの?ってところを発見したので試しに書いてみます。
先に言っておくけど、これはかなりの気づきですよ・・・。かなりよい発見だと思う。
小説を書く腕はこの気づきによって二段階くらいレベルが上がったんじゃないかと思えるほど。はっきり言って今のぼく興奮気味。
だからぜひ聞いてほしい。
ブログ記事と小説の文章の違い。
それは読者に期待するリアクションの違いにあると思う!
ブログは読者に騒いでほしいVS小説は読者に黙ってほしい
この違いです。
どうなれば書いたものが報われるかがちがう
正確には、どうなればその書いたものは報われるか、というようなこと。
ブログは、多分みんな自分の記事を拡散して欲しいとか思ってると思う。
あとは、コメントが欲しいとか。
つまり、ブログ記事は読んだ後に騒いで欲しいと思って書いてる。
読んだあとに騒がしくなればそれは良い記事を書いたことになるんだろう。
一方、小説の文章は、読者が沈黙したら勝ち。良いもの書いたって言って良いと思う。
そうじゃないだろうか。これ大発見ではないだろうか。
すごい小説って、読んだあと黙らせられる。
まさに打ちのめされるという感覚。
ボコボコに殴られたような感覚になってダウンしてしまうものもあれば、最後に毒針に急所を刺されたみたいに静か―に落ちることもある。
いずれにせよ、最後の一文にたどり着いたとき、小説は言葉を失い、気力を失い、しばらく放心してしまうということがあると思う。
この違い。
ネットと小説は相性が悪い?
なんか書いてみたらそれほど大した発見でもなかったくさい!
すごい小説読んで打ちのめされたみたいになって黙っちゃうのって僕だけかもしれないし。
でも僕の中ではこれかなり大きな気づきでした。
というのも、ブログと小説を公開しながら、なんとなくネットと小説は相性が悪いような…と思っていたんですが、それは多分、自分の中に二つの相反する感情があったからだと思います。
ネットで公開するからには多くの人に読んで欲しい、反応があると嬉しい。
だけど僕が小説を読んで感動するとき、言葉を失っているのだから、やっぱりどこかでそういうものをお手本にしているし、そういうものを書きたいと思っている。
芥川龍之介『疑惑』
最後に、この僕がぎゃーぎゃー言ってる「黙ってしまう」という感覚を文字通り追体験させてくれる小説を一つ紹介します。
「文字通り追体験させてくれる」っていうのは、なにより作中の語り手、主人公が最後に黙ってしまうという展開なんだけど、これを読んで、自分も同じように黙ってしまう、ということ。
つまり読み終わったあと、ものすごい質量の沈黙が流れます。
芥川龍之介の『疑惑』という作品です。
青空文庫のリンク貼っときますね。
おすすめ。良かったら寝る前に読んでみてください。
ブログと小説の文章の違い/ブログは「騒ぐ」、小説は「黙る」。(完)
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