小説とは何か?を考えることで自分の中に芽生える小説の輪郭について

自分で考える創作論

 

「小説とは何か?」を具体的に考えるための25の質問

の一問目に答える記事です。

第一問目は、「小説とは何か?」を考えることで、あたなの身に何が起きると思うか。

何も考えずにことに当たるより、自分はこれからこんなことを身に付けようと思うと意識した方が効果的です。

これは高校時代、部活で野球をしているときに強く感じましたので、一番はじめの質問にしました。

とは言え、僕は自分で質問を考えたので、ほぼ無意識とはいえ、頭の中で質問に答えてしまっているというところはあります。

この漠然としすぎた質問に答えるために、一度全質問をななめ読みして、何となく頭の中で何が起きるかをシミュレーションすることをおすすめします。

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小説について考えると、何が起こると思うか

箇条書きにしてみます。なぜそうなるかを説明できる必要はないし、希望でオッケー。テイクイットイージーでいきます。

・自分が目指す小説の輪郭が見えてくるようになる

・プロ作家の作品を見る目が変わる

・読む小説が何倍も面白くなる

・推敲の判断材料になる何かを身に付けることができる

・小説がもっと好きになる

・現実の景色や出来事

・世の中のいろいろなことに対する興味関心が深まる

・メンタルが強くなる上で繊細さは失わずにいられる

・新しい小説を模索するようになる

・漫然と惰性で書くということがなくなる

・書きたい欲が高まる

・読みたい欲が高まる

 

こんなところでしょうか。

とにかく小説について考えることは、小説を書いたり読んだりする上でプラスに働く、と信じてみようと思います。

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小説について考えるって、意味あんの?

こんなこと考えて意味あんの?と思う人もいるかもしれないです。

僕自身、意味あるのかなあ?と疑いたくなる気持ちがまったくないワケでもありません。

しかし、ここなんですよね。

意味あんの?という、自分の中に湧いてくる疑念というか、心配を捕まえて、「それ、小説の前でも言えるだろうか」ということなのです。

小説に対して、読むこと、書くこと、大げさに言えば世界に存在することに対して「意味」を求めてしまえば、途端に小説そのものの輪郭がおぼろげになってしまうでしょう。

ひいては、この世のどんなことに意味があるだろう?という話になってしまう。

この世に生きる人間のうちたった一人にでも、「意味」を持っている人はいるだろうか。

生きとし生きるすべての命に、果たして意味なんてあるのでしょうか。

意味なんかないと思っても良いし、意味はあると言っても良いと思います。

意味なんかないと考えるのは謙遜なのかもしれないし、意味があると言うのは虚勢かもしれない。

いずれにせよ僕らは自分が触れる何かに対してこころのどこかで決断をしなければならないと僕は思うのです。

決断という言葉は強すぎるかもしれないけれど、言葉にしないまでも「意味を信じる」という態度を、どこかの誰か、どこかの何かに向けなければならないんじゃないか。

そういう前提を持つと、意味を与えようとしたり、意味を見出そうとすることにしか、そもそも意味はないんじゃないの?という変な感じになる。

意味を見出そうとする自分の中にしか意味はない……というような。

まさか、それが小説なのか?

合わせ鏡を見ているみたいです。いやに哲学的な感じです。「われ思うゆえにわれあり」みたいな。

あれ。でもそう言われてみれば、「意味を与えようとしたり、意味を見出そうとする」営みの凝縮が小説ってやつなんじゃないの。僕はそこに魅力を感じてるんじゃないの。

小説がそういうものだからこそ、あらゆるものを救う可能性があって、

とくれば、小説を書いている間にだけ小説は現れるということで、そんな陽炎を追うみたいな切ないアクションに、意味を見出してもらうためにどうすれば良いのか、を考えることができそうな気がする。

このとき、少し「小説」がつかめたような錯覚に陥る。

この思考は、後に答えることになる「小説は世界に必要だろうか?」や「小説はどんな人を救うだろうか?」という質問に通じるところがあって、なおかつ「質問に答えるうちに自分の中に見つけた矛盾はある?」という質問にも繋がっていきます。

一問一答形式ではありますが、いくつかが呼応するようになっていて、場合によっては前に応えた回答とはまったく別の自分を見つけることになるかもしれないからです。

この多面性は他人にも当たり前にあるもので、光を当てる角度によって光る側面が違うというだけだったりする。

いわばこんなプリズム状の人間同士が絡み合う世界のどこに光を当てる?どんな風に見る?ということを考えるのが小説なんだろう、と思うわけです。

(追記)誰かに小説の本気度が伝わるかもしれない

後から思いついたので追記します。

小説について考えて、こうして考えたことを書いておくことで、誰かが安心するかもしれません。

というのも、将来的に、小説が仕事になるかもしれないからです。

小説を書く仕事なのかもしれないし、小説についての意見を書く仕事なのかもしれない。

新しいメディアで特に小説を書ける人を探してるという人がいたら、どんな態度で小説に臨んでるか、わざわざ聞いたりしなくても済む。

こちらも、作品を見て適当にオファーされるより、どんな風に考えてるかを知ってもらった上でオファーされた方が嬉しいですし、お互い良いことだと思います。

ここに書いてあるような質問と回答を読んでもらって、信用できそうだなとか、気が合いそうだなと思ってもらえる人がいたら、一緒に楽しくお仕事ができるかもしれない。

そんなことを考えました。

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