みんな少なからず永久機関になりたい、と思っているだろうと僕は考えています。
永久機関とは例えば、「自動薪割り機」などはどうでしょう。
その機械は延々と薪を割り続ける。割った薪はベルトコンベアなどで自身が持つ燃焼炉へと運ばれて熱エネルギーを生み出す。
このときに発生するエネルギーによって斧の上げ下ろしに使うエネルギーが賄われる。
つまり、最初だけ火をくべてやって適当な丸太でも用意しておけば、永久的に、勝手に、自動薪割り機は動き続ける。
このような「自動薪割り機」は森博嗣の何かの小説に出てきたような気がするのですが、どの小説だか忘れてしまった……心当たりのある方は教えてくれると嬉しいです。
馬鹿の一つ覚えみたいに生きてみたい
さて誰がそんなのになりたいか、と思うかもしれませんが、僕はそういう生き方良いなあと思うのです。
僕の場合で言えば文章を書く、それがお金になる、お金になるから心置きなく文章を書ける、するとまたお金になって、それが文章になる。
書けば書くほど書くことが増えて、エネルギーの循環効率はどんどん良くなっていく。
ひたすら繰り返しによって、エネルギーが生み出され続ける仕組み。
自分で自分のエネルギーを作り続けてる感覚があって、動けば動くほどエンジンがかかっていくような。
これを指して永久機関になりたいと僕は思う。
となれば、人口の半分、いや三分の一くらいの人は何かの永久機関になりたいと考えているのではないか、と思うのです。
音楽を奏で続けることで生き続けたい、絵を描くことで、話をすることで。あ、お金を使うことがお金になる、といううらやましい人もいるようですね。
結局言ってることは「好きなことを仕事にする」ってことなのかもしれないんだけど、何というかもっとバカみたいにと言いますか、「自分はこれが好きなんだ!」みたいな感覚もさほどないままに、ほんと、「馬鹿の一つ覚え」みたいな感じで生きることができたらな、と思うのです。
永久機関は機能しない
ちなみに、いわゆる永久機関って機能しないようにできてるらしいです。
トントンのエネルギーを作り続けることはできない。
必ず発展なり、別のエネルギーの介入なりがなければならないのだそうです。
以下のTEDの動画が面白いです。ぜひぜひ。
バカの一つ覚えみたいにとは言ったけれど、人間らしく試行錯誤しながら、始めは小さな力で小さく回って、次第に大きなエネルギーを生み出していくみたいな、発展性のある生が望ましいですね。
というか、これはまだうまく言葉にできないのだけど、永久機関について考えていると、人間の精神エネルギーって力学の法則を乗り越えて発展する上でとても大事なものなんじゃないかって思いました。
言葉が人を動かすエネルギーになったり、音楽が立ち直るきっかけになったりってなんかものすごく変なことな気がするのです。
このあたり、考えが進んだら改めて書いてみよう。
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